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つぶやきエッセイ

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JR松島駅の怪奇現象<2018/06/23>




 今から15年くらい前になると思うが仙台方面に旅に出て、最後に松島を訪ねました。松尾芭蕉の俳句と現実の風景が頭の中で重なり、俳句を味わっているのか風景を楽しんでいるのか、よくわからなくなってしまい、奇妙な精神状態のまま帰路につくことになりました。




 JR松島駅のプラットフォームで長椅子に腰掛けて、この精神状態をどうにか落ち着かせたいと思っていたら、さらに奇妙な出来事がおこりました。JR松島駅のプラットフォームで。




 その日のプラットフォームには私のほか、はるか2,30メートル離れた長椅子に座るおばちゃん2人しかいませんでした。秋とは言え、まだ日差しは夏そのものというくらい強く、道路にできる人やタクシーの影がくっきりとしていたのが印象的でした。




 くっきりしていたのは人やタクシーの影だけではありませんでした。なんと、2,30メートル離れた長椅子に座るおばちゃん2人がする世間話がくっきり、はっきり聞こえたのです。まるで、隣の長椅子でおばちゃん2人が世間話をしているのではないかと思えるくらい、くっきり、はっきりしていたのでした。




 音キチとしてはぜひこの難問を解きたいと思うのですが、芭蕉と風景のオーバーラップ問題を抱えながら、もうひとつオーディオ問題まで考える余裕があるはずがありません。東京までの車中で、私の頭の中は混乱したままでした。(当時は東京に住んでいました)




 ここで、オーバーラップ問題などはどうでもよいのですが、オーディオ問題をどのように解いたのか、お話しなければいけません。が、今日はここで終わりにします。あまり長いエッセイは嫌われてしまいそうなので。続きは後日ということで。







去っていったオーディオ初心者<2018/12/27>




 LP全盛時代であった。また、オーディオというものか゜世の中で脚光を浴び始めた頃でもあった。ひとりの青年がステレオセットなるものを購入したいと悩んでいた。



 彼がクラシックに目覚めたのは、ふとしたきっかけで聴いたブラームスの交響曲第一番である。冒頭から鳴り響くすさまじい音量のティンパニがコンサート会場を壊してしまうのではないかと思えた。いや、コンサート会場などという狭い空間ではなく、宇宙全体を破壊しようとしているのではないかと思えた。それほど強烈な何かが彼の脳天を貫いたのである。



 あの衝撃、感激に似た物を他のクラシック音楽にも感じ取ることが出来た彼はもういっぱしのクラシックファンになっていた。。彼にとってクラシックはこの世のものではない何かなのだという感じがしていた。そして、この世のものではないものが不思議なことにこの世に存在しているという奇妙な感覚を持ち続けていた。



 クラシックを家でも聴きたいと思い、オーディオショップ巡りを始めた彼はなんとおかしなことに気付いてしまった。あのティンパニの音が太鼓の音にしか聞こえないのである。ティンパニは日本語で言えば西洋太鼓になるとは思うのだが、彼にとってブラームスの交響曲第一番の冒頭のティンパニはどちらかと言えば、ドラム缶を思い切り叩いている音に近かった。



 彼はオーディオ初心者としていろいろなことを学んでいった。ティンパニは40Hzくらいの音でありグランカッサは20Hzくらいの音であることなどなど。そして、ふとしたことである人がら聞いたことが彼をオーディオから遠ざけた。「今のレコードには50Hz以下の低音はまともに入っていないよ。そして、50Hz以下をまともに再生出来るスピーカーもほとんどないよ。」



 こうして彼はオーディオから離れていったわけだが、21世紀の現在はどうなっているのか。ソフトにはまともに20Hzや40Hzの音は収録されています。しかしスピーカーでまともに20Hzや40Hzの音を再生できるものはほとんどありません。40Hzなら再生はしてくれますがブラームスの交響曲第一番の冒頭のティンパニは西洋太鼓になってしまいます。ボンボンか、ドンドン。昔とたいして変わりません。



 しかし、ヘッドホンなら20Hzや40Hzをまともに再生してくれます。太鼓ではなくドラム缶の音も再現してくれます。ティンパニが宇宙にドンドンと響くのではなく宇宙を破壊しようとドラム缶のように鳴ってくれます。